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- 岐阜市岩利五丁目28,29番
- 標高20.4m
- 0.9ha
- 斜度0.3%
- メルロー4380本
- 樹間1.1m/畝間1.5m
- 細粒質普通灰色低地土/粘土質土壌(重埴土、シルト質埴土、軽埴土、砂質埴土等)
- 表層は真砂土と混合
- 細粒は、チャート(放散虫由来の二酸化ケイ素)と砂岩(石英(マグマ由来の二酸化ケイ素)、長石(アルミノケイ酸塩)等)と花崗岩(石英、長石)が混合していると考えられる。
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<密植> 日本では樹勢が強いため一般的に畝間が2.0~3.0mの疎植が主流。一方ボルドーではAOCで植栽密度が定められており、サンテミリオンでは最低5,000本/ha、メドックでは6,500~10,000本/haとされているようです。ドメーヌヒサマツは、サンテミリオンに少し及ばないものの、日本の中では極めて密植度が高い畑だと思います。育ち過ぎを抑え、良質のブドウを得ることと、土地面積当たりの収穫量を上げることが目的です。しかし、風通しや日当たりが悪くなることで病気に弱くなるというデメリットがあります。果たしてどうなるでしょうか。
- <水はけ> 周りが田んぼなので、当然地下水位が高く、水はけは良くありません。その対策として、約50cm嵩上げし、外周に明渠を掘り、排水を強化しています。一部にもぐらが住み着いており、水はけに一役買っています。また、田んぼの土は、肥沃でブドウが育ち過ぎますし、雨が降ればぬかるんでしまいます。嵩上げし、山土を混ぜることで水はけを改善しました。
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<芝生> 一面に芝生(センチピードグラス)を生やしています。風通しの改善、土壌と土壌微生物の保持(ルートマットの形成)、雑草に集まる害虫の軽減、草刈りの低減が目的です。雑草が単一になることによる菌根菌の種類減が懸念されますが、そもそも日本は細菌天国ですから大丈夫かと。芝生がありますから、もちろん不耕起です。有機物の分解が遅れ、土壌炭素量が増加し、土壌細菌叢と土壌動物も増加することが見込まれます。
- <垣根、ギヨ・プサール仕立て> 日本では垣根と棚のどちらが合うのか、はっきりとした答えは出ていないようです。作業効率とヨーロッパのブドウ畑へのあこがれから、垣根を基本とし、短梢剪定と長梢剪定の良いとこ取りができて、また、安定した樹液の流れが持続するギヨ・プサールを採用しています。
- <風の通り道> 小さな山に囲まれた小さな盆地ですが、濃尾平野に続く谷筋にあるので、山からの北西風も南からの海風もよく通ります。
- <日当たり> 周囲の山は低く、また離れているので、日当たりは抜群です。満遍なく日が当たるように、垣根は南北に伸ばしています。
- <虫・鳥・獣> 主な害虫は、マメコガネ、スズメガ、ヨトウムシ。主な害鳥は、カラス。主な害獣は、アライグマ、ハクビシン、タヌキ、キツネ。ヒバリやモズが頻繁に訪れ、虫を食べてくれます。トンビは小動物の死骸を掃除してくれます。チョウゲンボウもよく見かけます。そのせいか、ムクドリの被害は殆どありません。モグラが定住しています。
- 岩利の畑から1.9km北にある伊自良の小さな山から山土を採取し、岩利の畑に搬送。
- 真砂土(サバ土)が主体と思われます。
- 2018年11月、約2,700㎥の山土の搬入を開始。
- スコップで手掘りしてみました。
- どこまでも粘土。
- 縦に伸びる大きな亀裂が印象的。
- クローラ式スタビライザという大型耕運機を投入。
- 深さ60cmまでミキシング。山土と田んぼ土が程よく混ざります。
- 柱はガス用の単管。
- ユンボにインパクトを取り付けて打ち込みます。
- 2019年3月初定植。まずは200本のみ。まるで小学校の運動場にブドウを植えたよう。
- 2020年3月苗定植約2700本。
- ポット苗に変更。
- 2020年8月、勢いがありません。ブドウにとって若い畑は過酷過ぎたようです。
- 2021年3月、苗定植約1500本。全面定植完了。
- 苗屋さんには本当にお世話になりました。
- 2022年1月、10cm程度の雪が積もりました。積もってもこの程度です。
- 2022年7月、ようやくブドウ畑らしくなってきました。